第9回「素人顧問がつかんだ剣道指導の“極意”
第9回「素人顧問がつかんだ剣道指導の“極意”」
淡路克浩氏(山梨県立都留高校教諭)
剣道部の顧問のなり手がなく、試合に出ら れなくなった生徒からの依頼によって顧問を引き受けた。剣道は全く初めて。地元の剣道家から指導を受けていたが生徒が余りに弱くて、来てくれなくなった。 そこで出会ったのが『のびのび剣道』という本。生徒と葛藤の中で自分なりにメニューをつくり生徒に与えた。更に激しい生徒とのクラブ運営や練習内容をめ ぐってのぶつかり。自分を丸ごと生徒の前にさらけ出し、とことんぶつかった。そして三年後に県大会で入賞を果たした。
技術を中心にした集団運営、素人顧問が一冊の本を頼りに自分なりに創意工夫した練習メニュー、集団が一つになり自ら求めて練習したことなど、第五・六回の増岡、出原講演を実証したような内容であった。
(第9回・1987年10月・山中湖)